物理探査
反射法地震探査
【事例1】陸上三次元地震探査
① 計画
調査地域の建造物・埋設物や道路状況などを確認し、受振測線及び発振測線の選定を行います。 選定結果に基づき、コンピュータによるシミュレーションを実施することで、オフセット距離による重合数等の確認を行い、必要であれば再度現地確認とシミュレーションを繰り返して詳細計画を策定します。
三次元地震探査の計画重合マップ(例)
② 測量作業
調査測線に沿って、発振点と受振点(受振器の設置箇所)の選定を行います。
一般的には、測線に沿って周辺の環境や道路状況を十分に考慮しながら一定の間隔で選定します。
各選定点では、その目印として番号の記入された木杭を設置します。
設置後は、引き続き選定点の位置と水準を算出するための測量を行います。
③ 受振器、データ伝送装置の設置
振源(バイブレータによる発振点)からの弾性波を取得するために、調査測線に沿って、受振器を設置します。
各受振点では地下からの微弱な振動(弾性波)を取得するために、目印となる杭を中心に測線に沿って1m~2mの間隔で標準9個の受振器(小型地震計)を設置します。
受振器設置作業と並行して、データ伝送装置(RSU)と本線ケーブルを測線に沿って設置します。
RSUは、受振器で取得したデジタルデータを伝送するための装置であり、6受振点ごとに配置します。
* 有線システムの設置が不可能な場所でのデータ取得を可能にします
④ 観測作業
観測機器の設置作業が終了すると、起振車による発振作業を行いデータを取得します。
通常、発振点を中心にして1~4台の起振車を縦列に配置します。一回の振動時間は15秒~25秒程度です。
振動エネルギーを増加させるために、1つの発振点では数回から数十回の発振を繰り返します。
一地点での作業が終了すると、起振車は次の発振点へ移動して、同様な発振作業を繰り返します。
実際の観測作業では、調査対象深度や周辺の環境を考慮して、起振車の台数や発振回数を決定します。
⑤ 得られる地下のイメージ
取得したデータをコンピュータで処理することで、地下の地層の形や断層の位置を調べることができます。