最新の技術サービス

地質総合解析サービス

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地質総合解析サービス


当社では、石油・天然ガス探鉱分野で長年培ってきた地表地質・坑井地質・地化学・物理探査等のデータ解析・評価、モデリング技術に関する高度なノウハウを蓄積しており、石油・天然ガス探鉱分野に加え、再生可能エネルギー(地熱、洋上風力発電)開発、地下地質利用・管理事業(CCS、地下水、地層処分)など様々な分野において、三次元地質モデル構築による地下構造可視化から地層内流体(石油・天然ガス、CO2、地下水)の流動・挙動予測シミュレーションまで、一貫した評価解析技術とソリューションを提供する、地下地質評価コンサルティングサービスを行っています。

▶三次元地質モデル構築・
石油システムモデリング・
流体流動シミュレーション

【3D 地質モデル(岩相モデル)】
【1D/2D/3D 石油システムモデリング】
      

▶流動‐力学連成解析

CO2の流動挙動の把握のためのモニタリング手法では近年、干渉SARによる地表変位の逆解析が、経済的・効果的なモニタリング手法の1つとして期待されています。また、CO2地中貯留においてCO2の流動挙動の把握は必要不可欠であり、その上で地下に伏在する断層はCO2漏洩および誘発地震のリスクとなることから、その分布と安定性を評価することが極めて重要と考えられます。

当社は、地表変位データに基づき貯留層圧力を推定する逆解析のアプローチとして、TOUGH-FLAC(Rutqvist and Tsang, 2002)を使用した流動-力学連成解析サービスをご提供します。三次元地質モデルを活用した流動-力学連成解析は、CO2圧入に伴う間隙圧力の変化に加え、局所的な応力場の擾乱を考慮した解析が可能な数値解析モデルを用いる点が、より現実に則した信頼性の高い断層の安定性評価につながると考えられます。

   
CO2圧入に伴う地表隆起における断層の影響を示したジオメカ概念図

地上のダブルローブは断層の滑りを伴う膨張(ダイレーション)による側方方向への変位によって引き起こされると考えられます。

   

(小沢ほか, 2022, 物理探査学会第147回学術講演会)

CO2圧入による断層周辺部への影響評価のためのモデルグリッドの例

断層はCO2を圧入している貯留層からその上部のシール層内までつながっていますが、シール層上部の帯水層には貫通していません。

   
CO2圧入に伴う変位量

CO2圧入に伴う断層の変形によりダブルローブ状の隆起が形成されることが分かります。

   
滑り傾向係数に基づく断層および地層の安定性評価

断層の内部ではCO2の圧入に伴い間隙圧が上昇し、断層にかかる実効応力が小さくなり、モール円が左側に動くことで滑り傾向係数が1に達し、せん断すべりが発生すると予測されます。それに対して断層の側部では、断層部の側方へ変位により圧縮の力が加わるため、結果としてモール円は右側に移動し滑り傾向係数は低下するため、地層は安定すると考えられます。