海域/浅海域地震探査システム
▶海域地震探査システム
・機動的三次元探査システム
海域における反射法地震探査は、在来型の石油天然ガス資源のみならず、非在来型のメタンハイドレート資源、海底鉱物資源などの調査、近年度ではCCS貯留適地候補抽出のための地下構造調査や洋上風力発電開発などの分野における海底地盤調査に広く適用されています。
当社では、大規模調査向けにSERCEL社Seal428システムを導入し、また、浅層高分解能調査向けにUHRS(Ultra High Resolution Seismic)システムを自社開発し、 海上2次元(2D)/3次元(3D) 反射法地震探査サービスを行っています。
SERCEL社Seal428システムは、探査深度が1kmを超える海底下中~深層を対象とした2D/3D調査に使用されます。総トン数が2,000tonsほどの観測船により、ハイドロフォン受振器を内蔵した最長5000メートルのストリーマーケーブルとエアガン振源を曳航しながらデータを取得します。機動性に優れるシステムを構築しており、水深が50mよりも浅い沿岸部から沖合にかけて、2D/3D調査を行うことが可能となっています。
岩礁・浅瀬や海上人工構造物の存在等により、長尺ストリーマーケーブルを曳航できない海域においても、発振船と受振船を分離した当社独自の2船方式によるデータ取得法を用いて、データの空白域を埋めるような調査も実施可能です。ストリーマーケーブルとエアガンのオフセット距離を大きくとることができるため、機動性の高い中~小型の観測船と比較的短いストリーマーケーブルを用いて、海底下深層までの地下構造探査を行うことが可能です。
技術仕様
・ SERCEL Seal428 Brochure
・ SERCEL Seal428 Specifications
・UHRS三次元反射法地震探査システム
UHRSシステムは、海底下中~浅層の高分解能地下構造探査用に開発されたもので、メタンハイドレート資源量評価やCCS貯留適地候補抽出のための地下構造調査、洋上風力発電開発における海底地盤調査、サイトサーベイ、海洋土木向け調査などに使用されます。総トン数が200~300tonsほどの小型の観測船により、ハイドロフォン受振器を内蔵した長さ100メートル程のストリーマーケーブルと、小型エアガンやブーマー、スパーカーなどの振源を曳航しながらデータを取得します。水深が10mよりも浅い沿岸部から沖合にかけて、2D/3D調査を行うことが可能です。
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▶浅海域地震探査システム
SeaRay(R)は、仏国Sercel社製の浅海域探査用OBCシステムで、水深100mまで対応します。 センサー部は同社が開発した428 MEMS3成分デジタル加速度計にハイドロフォンを加えた4成分の構成で、フラットパックと呼ばれるアルミ青銅ボディに内蔵されます。
本システムは、傾斜した海底面でも安定して設置することができ、また従来型受振器のようなジンバル構造を必要としません。これは、使用されている加速度センサーの特性が、傾斜角度を検知して自動補正する特徴を有するからです。ケーブル部はアーマード型のOBCケーブルと比べ軽量で、船上での取り扱いが容易です。また、セントラルユニットは Client-Server アーキテクチャー方式を採っておりネットワークに接続された Client PC からリモートアクセスによってシステムを制御します。さらに、ハイドロフォンと加速度計センサーの信号を同時に取得する手法(デュアルセンサー)は、海底面-海水面を介在する受振ゴースト反射波を抑制するデータ取得法として確立しており、SeaRay(R)はこれに対応します。
当社は、このSeaRayシステムを25m 間隔、フラットパック:560ユニット(総延長14km)の機材を保持しています。本システムは海上震源および陸上ダイナマイト震源に対応していますが、当社が開発したSeaRay(R)用バイブレータQCソフトウェア(VIB-QC)を使用することにより、陸上バイブレータ震源にも対応し、海上-陸上の異種震源によるシームレス海陸境界域探査を実施することが可能です。
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技術仕様
・ SERCEL SeaRay 428
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ハイドロフォンおよび加速度計で取得されたデータ間で、反射波は同じ極性を、ゴースト波は反対の極性を持ちます。このことを利用して、二つのデータを適切に加算することによりゴースト波を抑制し、反射波のみのデータを生成することができます。
・調査風景(展開)
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(中央のユニットがセンサー部(フラットパック)) 】
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(SERCEL社SeaRay brochureから抜粋、加筆)